――まず、サーフィンは海輝さんにとってどんな存在でしょうか。

「生きる上での大事なことを教えてくれる存在です。
『この波でいく！』と決めたら中途半端な気持ちでは乗らない。最後まで乗り切る。これはビジネスをする上でも、どんなことでも言えると思います。チャンスを見逃さない、悪い時もあればいい時もある…全てサーフィンから学んだことです。人生そのものですね」

 

――お名前に“海”がつきますが、海の存在はどうでしょう。

「死が近いというか、海では死にそうになる経験もあります。だからこそ、自分の小ささに気づかされながら、生きていることのありがたみを教えてくれます。
大の海好き両親が、3兄弟全員に“海”を入れて名付けてくれました」

――そんなご両親の存在とは？

「今の自分の考え方の軸となっている部分は両親から学んだのだと思います。両親がやっていたことをなんとなく、意識せずに見てきました。まわりをリスペクトすることや物事に対して諦めないこと…小さい頃から両親が当たり前にやっていたことです。それを見て育ち、知らず知らずに学んでいた根本的な部分が、サーフィンやビジネスでも活かされています。“軸”を作ってくれた存在ですね」

――ご両親とは会っていますか？

「はい。両親と会うために大阪にも頻繁に帰っています。と言いたいところですが（笑）、大阪での仕事が結構あるので、月に1、2回帰っていますね。
両親は今も一番の味方でいてくれています」

――ご兄弟はどうでしょうか。

「兄とは友達のように育ち、とても近い存在です。でもサーフィンにおいてはライバル。競い合う対象がすぐ近くにいたので、常に上を目指せましたし、ここまで頑張れたのだと思います。仲良いときと悪いときの差は激しいですけどね。
弟は…本当に弟です。面倒かけるなって（笑）」

――サーフィンでライバルと言える存在は他にいますか？

「皆それぞれ頑張っていて、ライバルというよりは刺激し合える“仲間”ですね。ずっと一緒に練習している子が優勝したときなんかは心から嬉しいです」

――友だちについて聞かせてください。

「地元（大阪）の友だちは小学校の頃から何も変わらず、自分をフラットに見てくれる存在です。自分が何者になろうとも、この人たちは変わらんのやろなって。僕がプロだとか、どこ行ってとか、どのくらい稼いでとか…関係ないですね。
東京には同世代で頑張っている友人が多くいます。自分がちょっと頑張れない時でも、まわりを見れば頑張っている彼らがいるので、力をもらっていますね。刺激と新しい価値観をもらっています」

――マヌカヘルスの初回インタビュー連載に登場した大日方久美子さんともご友人なんですよね。

「はい！海で久美さんが犬を連れて散歩をしているとき、共通の知り合いを通じて話しました。僕も犬猫が大好きなので、すぐに仲良くなりましたね。
久美さんのように、僕のまわりには格好いい大人が多いんです。チャンスを与えてくれますし、常に僕がいい方向にいくように考えてくれて、良し悪しをはっきり言ってくれて、親みたいな存在。皆に育ててもらっている感覚ですね。」

――マヌカヘルスはどんな存在でしょう。

「なくてはならない存在。生活の中の一部になっていますね。毎朝必ずマヌカハニーをスプーンで舐めるか、シリアルと食べることがルーティンなので。
普段から体が喜ぶものを取り入れたいと思っています。マヌカヘルスのマヌカハニーはとにかく味が大好きなので、体の調子がすごく良いんです。マヌカハニーが免疫力アップに良いから取っているという理由もありますが、一番は味です！」

――最後に、カメラという存在について聞かせてください。

「僕は5歳から、選択肢のない状態からサーフィンを始めているのですが、カメラは自分で選んだもの。だから大切にしたい存在です」

強い眼差しでシャッターを切りながら、話しかけるとすぐにとても優しい表情に切り替わる。海輝さんが、“戦い”の中で生きながらもそんな穏やかなオーラを放てるのは、彼がまわりの存在への感謝の気持ちを忘れないからかもしれません。
いよいよ次回が最終回。移動の多い海輝さんのお気に入りの場所についてお話を伺います。お楽しみに！

山中海輝／プロサーファー・カメラマン
@kaikiyamanaka
サーファーである両親の影響でサーフィンを始める。17歳で全日本ジュニア優勝、2度にわたり日本代表チームキャプテンとして世界選手権へ出場するなど、着実な戦歴を経て、プロ資格を取得する。関西大学卒業後、サーフボードとカメラを持って世界ツアーに参戦。見たもの、感じたことを写真や映像に残し、多くの人に伝えたいとの想いから本格的にクリエイター活動を開始。プロサーファーとして、表現者として世界各地の魅力を伝えている。