――お忙しい直子さんが、体のためにしていることを教えてください。

「やっていないことの方がない、というくらいやっていると思います（笑）。食事はもちろん、ヨガを18年続けています。
でも“食”という軸足でお金をいただいてお仕事をするようになってからは、特に体を気遣うようになりましたね。忙しいということがデフォルトなので、できるだけ家族を頼るようにしています。一人倒れたら終わりという状況にならないよう、夫と息子と私の3人が生活をくるくると上手に回せるということが大事だと思います。誰か一人に負担がかかりすぎてしまうと、身体的にも精神的にも苦しくなってしまうと思うので」

――「現代版おふくろ料理」がテーマのレストランを手がける直子さんですが、プライベートはどんな食卓なのでしょうか。

「『#息子ごはん』というハッシュタグで投稿する食事写真を結構な頻度でインスタグラム発信していて、それを大好きだと言ってくれる友人たちがいます。リアルな食卓というと、その投稿に出てくるメニュー達でしょうか。お店と違って、ラザニアやビーフストロガノフなどの洋食も良く出ます。基本的には息子も私たちと同じものを一緒に食べる年齢ですが、胡椒や強い生姜風味、マスタードなどの刺激のあるものが全て使えないので、カレーなども息子用にカイエンヌペッパーを抜いた辛みのないスパイスをオリジナル配合して作っておいて食事の支度をしています」

 ――和食だけでなく、様々な料理が出るんですね。

「はい、世界中どこに行ってもサバイブしてほしいので、和食だけに頼らないよう、家庭では世界各国の料理を出すようにしています。
健康を害して欲しくないということが根底にあります。大人もそうですが、食べ慣れないものは口にしないもの。だからハーブやスパイスもたくさん使いますし、息子には八百屋さんに並んでいる野菜を端っこから端っこまで、全て食べたことがある人になってほしいです。
ずっと笑顔でいてほしいので、食べ慣れないから食べない、だから体を壊す…とならないように。家族皆が健康で居られる工夫をしています」

 ――健康でいるために、口に入れるものは大切ですね。

「そう思います。健康でいるために、調理が占めることってとても大きいと思うんです。だから良い素材やプロダクトに出会えるのは素晴らしいことで、私にとってはマヌカヘルスさんもそのひとつです。気がついたら生活の中にありました。海外の友人が多いせいか、マヌカハニーの効能が素晴らしいことを比較的早い段階で知ることができ、取り入れるようになった記憶があります」

――スッと背筋が伸びた美しい姿勢が印象的な直子さんですが、ご出産も経験されて、体型の変化はあったのでしょうか。

「先ほど少しお話ししましたが、ヨガを18年続けているのが大きいと思います。メンタルとフィジカル、両方整っていることが大事。ヨガのおかげで体型も30年近く変わっていないのは嬉しい効果ですね」

どこにいたって、食べることをしなければ生きてはいけない。食をどう考えるかで、私たちはより健やかに生き続けることができるのかもしれません。
そしてもう一つ、健康はそれだけでは叶わない。全てを自分一人で背負うことなく、家族がチームとなって助け合うことも大事だと話してくれた直子さん。誰かに頼ることも、健康法の一つということです。

 

 
最後に、取材中にサッと差し出してくれた「マヌカハニーの味噌ディップ」をご紹介しましょう。

「マヌカハニーと味噌を同量で混ぜるだけなんです。マヌカハニーが甘みとコク担当なので、味噌は白味噌などの甘いものよりは普通の米麹の味噌が良いと思います。お好きな旬の野菜をディップすると、止まらなくなりますよ！」

次回、直子さんからバトンを引き継ぐのは、プロサーファーであり、写真家としても活躍する山中海輝さんです。実は今回と大日方久美子さんのインタビューでは、撮影を担当してくれた海輝さんのお話をお楽しみに！

谷尻直子／料理家
＠naokotanijiri
「現代の日本の母の料理」をコンセプトとしたレストラン「HITOTEMA」主宰。6年間のベジタリアン経験や8人大家族で生活してきた経験を生かしてお酒に合いつつカラダの事を考えた食の提案を行う。自然食品、スパイス、薬膳を積極的に取り入れた2冊目となる著書「HITOTEMAのひとてま 第二幕」が2021年6月17日主婦の友社より刊行。

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